2020年04月02日更新
ドローン屋根点検の全て
屋根点検こそドローンでやるべき
結論から先に言います。屋根点検はドローンで行うべきです。理由を挙げれば多すぎて混乱してしまうので、今回は2つの理由を中心に説明していきたいと思います。
現状は足場を組んで職人の安全確保が必須
労働作業の安全を確保するために2m以上の作業を行う場合足場を組む必要があるのです。更に5m以上の高さになるとフルハーネス装着とハーネスを固定する昇降装置の使用も労働安全衛生法により義務付けられています。
ちなみに二階建て一般住宅の軒の高さはおおよそ6m。職人さんが屋根の点検をするには設備もコストもかかってしまうのが現状です。
実際の屋根点検をYouTubeで見てみると
先日、東京都内の住宅密集地で屋根点検を行ってきたのでご覧ください。 屋根点検ドローン操縦のすべてドローン以外の点検方法では方法では不十分
実際職人さんが屋根に上がって目視や写真撮影を行わない方法もあるのです。10m近いカーボンパイプの先のGoProなど広範囲が撮影できるカメラを装着して写真撮影を行い、屋根の損傷や汚れなどを点検しているケースもありますが問題点もいくつかあるのです。
例えば都心などの住宅密集地区では隣の住宅との境が狭く人がやっと通ることのできる間隔しか開いていません。そのから10mのポールを屋根上まで上げるのは想像しただけで難しいことが分かります。
何とか10mポールを挙げる場所を確保できても、数枚の写真撮影しか行えない上に、屋根全体や細かな箇所まで判断できる写真は残せないのです。
ドローンの屋根点検は難しいのか?
皆さんご存知の通り、ドローンは空中を自在に飛行できるばかりか、RCヘリが苦手とするホバリングを自動で正確に行えます。操縦技能もある程度の訓練さえすれば、比較的簡単に習得できます。(専門のトレーニングが必要)
またDJI社製 Mavic2Proはコンパクトで従来のドローンでは難しかった空域でも飛行が行えるうえ、動画品質では4Kで保存できるほか写真撮影もコントロールに備わっているシャッターボタンを押すだけで簡単にきれいな写真を保存できます。
ドローンで行える屋根点検
ドローンで屋根点検を行う際は、電信柱や電線、テレビアンテナの倒壊防止ワイヤーなどを避けながら、地上から15m~20m程度の高さまで上昇して、屋根上空で撮影を行います。屋根上空でのホバリングもドローンならではの優れた安定性で難しい微調整も必要とせずコントロールが可能なのです。
損傷が疑われる個所へも近寄ることができるので、動画や静止画で撮影を行い記録します。
ドローンの屋根点検で出来ることまとめると
・屋根全体の写真撮影が簡単にできる
・細かい損傷確認も近寄って記録可能
この写真データで屋根点検が行えるのです。
ドローン屋根点検のメリット
ドローンで屋根撮影を行うと、様々なメリットが生まれます。革命的だと言ってもいいかもしれませんね。
作業時間が15分で完了
足場を組んで屋根に上がり点検を終えるまでの日数は作業だけでも最低丸一日を要します。10mのカーボンポールでの作業では全てが点検できるわけでもなさそうです。
一般住宅なら、ドローンは飛行前点検から実際の飛行、屋根上空と損傷個所の撮影、そして着陸まで15分程度で完了してしまいます。
詳細な撮影ができる
職人さんが実際に屋根に上がって点検できればいいのですが、一枚の写真で屋根全体を撮影したり、軒先の損傷部分を撮影するのは安全管理上難しいのです。実際の写真をご覧ください。
屋根全体


屋根の状態を施主様と一緒に確認できる
一般住宅であれば10枚程度の写真撮影で完了しますが、その写真を施主様にご覧いただき、修繕の必要な個所や塗りなおしなどの説明がその場で出来るのは、大きなメリットなのです。見積りの際も写真をもとに必要な材料や塗料の数量を計算できるので、不確定要素を減らせて施工者が損失を被ることも減らせますし、施主様も納得した上での発注が出来るので施工後の不安も解消できるのです。
屋根点検に必要なドローンと操縦技能
これだけ数多くのメリットがあるドローン屋根点検ですが、買ってすぐにドローンを使った屋根点検が出来るのかと言うとそうでもないのです。機体のチョイスを誤ると、事故につながってしまったり屋根の破損を招いてしまう事もあるのです。
操縦も基本的な操縦より難しい場面もあるので、プロのドローンインストラクターにシッカリと操縦技能を教わるべきです。
屋根点検に適しているドローンとは
屋根点検に適しているドローンとはどのような条件なのでしょうか?・機体の飛行安定性
・高品質の動画撮影と写真撮影性能
この二つの条件を備えているのは、DJI社製の「Mavic2Pro」や「Mavic Mini」です。

航空法に縛られないドローンで屋根点検ができる
特にMavic Miniは航空法で定義されている「無人航空機(ドローン)」には属しません。航空法ではドローンの重量(機体本体とバッテリーの合計)が200g以上であると「無人航空機」と定義され、航空法により様々な飛行制約が設けられています。
Mavic2Proでも航空法等の範囲内で飛行をすれば、屋根点検は行えますが、全国ほとんどの住宅地域が航空法によって定められている人口集中地区内なので、許可や承認を得てからの飛行となるます。
許可・承認を受けるには航空局が定めた条件を満たさなければならず、一般的には難しいとされています。
そういった理由から、ドローンによる屋根点検に適しているのは、DJI社製 Mavic Miniとなるのです。
自動では屋根点検飛行は行えない
機種の選択ができました。早速屋根点検飛行を行いたいところですが、一呼吸おいて屋根点検に必要な操縦技能を考えてみたいと思います。一部屋根点検が自動飛行で出来るなどと謳ったアプリの広告が目立っていますが、プロの目線から見ると誇大広告だとすぐに分かります。
自動でドローンを飛行させるアプリはいくつかありますが、そもそも空中にある電線やテレビアンテナ固定ワイヤーを判別しながら撮影できる機能はドローン自体に備わっていないのです。
ワンタップで屋根点検が完結し、屋根の面積まで計算できるそうですが、確実に嘘だとわかります。
詳細は別のブログでまとめようと思いますので、ここでは屋根点検に必要なドローンの操縦技能について書かせていただきます。
屋根点検飛行に必要なドローン操縦技能
屋根点検用の全体撮影は比較的簡単です。しかしその屋根上空にドローンを飛行させるまでの操縦がそれほど簡単ではないのです。それでは、どんな操縦が出来れば安全にドローンで屋根点検撮影が行えるのでしょうか?
操縦の基礎は必須
飛行前のドローン機体の点検や、周囲や空域の安全確認、コントローラーやアプリの操作方法。そして肝心な離陸と上昇や下降、水平移動(前後左右)、機体の水平回転などの操縦が円滑に行えて、指定した距離(30m移動など)までの移動、機体と操縦者が合い向かい(対面)になった状態での操縦など基礎的な操縦技能が容易に行える必要があるのです。応用操作も求められる
上記の写真のように屋根にドローンを近づけて撮影をする場合、プロペラから発生する乱気流などに対して円滑に対処できる操縦技能やモニターを見て障害物を避けるような操縦も求められます。操縦技能は自己流よりスクールで習得する方がおすすめ
ドローンの操縦練習をしようと改めて場所を探してみると、意外に少ないどころか全くと言っていいほど練習に適した場所が無いことに気付きます。そうなんです、専用飛行場はまだまだ少ないのです。
では全国に300校以上もあるドローンスクールで屋根点検に適した操縦を教えてくれるのでしょうか?
答えはノー。ほとんどのドローンスクールに所属しているインストラクターは「教える専門」なので、屋根点検などの業務を請け負った経験すらない方に教わることになるので十分な下調べが必要なのです。
では、どういったスクールで教わればいいのか、金額の目安はいくらくらいなのかを最後にまとめたいともいます。
ドローン屋根点検講習を実施しているスクール
DRAGON DRONES スクールDRAGON DRONES では屋根点検専用のカリキュラムがある全国でも数少ないスクールです。
屋根点検ドローン講習は4月申し込み限定で、完全プライベートレッスンを実施しています。
新型コロナウィルスの感染防止策(30分置きの手指消毒やマスク着用、座学では常に換気を行い3m以上の感覚を保った教室を用意)を行っての講習会となります。
初心者からの屋根点検講習会
操縦経験者向屋根点検講習会
代官山ドローンビジネスアカデミー(D.D.B.A) 代官山ドローンビジネスアカデミーでは全国でも有数の業務特化型ドローンスクールです。
ドローン屋根点検講習修了者には、今後需要が見込まれるドローン屋根点検サービスを全国展開するために、ドローンパイロット登録も開始予定。
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